概要
佐賀県エリアで調剤薬局を数店舗運営するM社は、ある店舗の薬剤師の退職をきっかけに、新たなスタッフの補充ができずに悩んでいました。他店舗からのスタッフの応援や代表薬剤師自らがフォローを行ってきましたが、長期間継続することは難しく、該当店舗を閉めざるを得ない状況となり弊社へご相談をいただきました。
譲受企業の目的
多数買い手候補企業様をあたりましたが、人口過疎地域ということもあり採用ルートが確保できないという理由から、検討を断念されることがほとんどでした。
そんな状況の中で今回譲り受けいただいたY社は九州で調剤薬局事業を展開する大手企業ですが、人口過疎地域の人手不足などの問題に理解が深く、自社からのスタッフ応援もすぐに可能な体制であったため、Y社に検討をはじめていただいてからはスムーズに交渉が進み、3ヶ月で成約に至りました。
M&A成約のポイント
今回の成約は、スタッフの採用が難しい地域であるという部分のみではなく、譲渡側の不安や事業上の弱みを事前に把握し、それを譲受側とともに1つ1つクリアできたことが成約のポイントとなりました。
・譲渡側にとっては初めてのM&Aで不安が多く、なかなか候補者を信頼することができなかったが、信頼できるアドバイザーが間に入ることで安心して検討を進められたこと。
・エリアの問題でほとんどの候補者から低めの金額を提示される中、適正な金額を出せる候補者がいるのではと、アドバイザーが粘り強く引継ぎ先を探したこと。
・薬剤師不足を解決できる先を優先して交渉を進めたこと。
・譲受側はM&Aの経験が豊富であったため、譲渡側の不安解消や条件交渉において柔軟にかつ、スピード感をもって合理的な判断をいただいたこと。
など、譲渡側の想いや希望に応えながら、また譲受側には事業の弱みについて事前に承諾を受けたことで、お互いご安心いただいたうえでの成約となりました。